こんにちは!
理数専門塾サピオ講師の岡です。
先日の釣りで、昨年末に購入したものの、なかなか出番がなく眠っていた、大きなクーラーボックスを初めて使用しました。
60ℓの大容量で底面が真空になっているものです。
使ってみて私、感動しました。
氷が全く溶けないんです!
どのくらい溶けないかというと、帰宅後にクーラーボックスを洗浄、氷を戻して一晩置く。
なんて実験をしても、前日の朝5時に入れた氷が翌日の昼過ぎまで2/3程度は残っているほどです。
氷の量・質、真空になっている面以外の断熱性能、外気温など、真空以外の条件が余りにもそろっていないので、真空がどれほど断熱性に優れているかは一概には言えません。
しかし、真空が熱を伝えないのに一役買っているのも間違いありません。
熱とは物体を構成する分子の運動の激しさによって決まり、激しく動いているものほど、大きな熱エネルギーを持ちます。
そんな熱の伝わり方は3種類あります。
①伝導
熱された激しい分子の激しい動きが隣の分子にぶつかって、伝わっていくことです。
例を挙げると、フライパンの熱している部分から周囲がだんだんと熱くなっていくこと。
②対流
液体・気体が移動して熱が伝わることを指します。
熱々の味噌汁の中で味噌がうねうね動くアレも対流です。
③放射
電磁波の働きによって物質の分子の運動が大きくなることで、オーブントースターやストーブなどに用いられています。
この3つのうち伝導、対流は真空中では熱を伝えることができません。
クーラーボックスの氷は地面の熱が伝導して溶けていくので、底面の一面だけでも真空加工されていると、氷の持ちが変わってくるのでしょうね。
ちなみに、放射は周囲が真空でも他の物質に熱を伝えることができます。
太陽の熱が真空の宇宙空間を通って地球に熱を届けているのもこのためです。
真空加工されている製品、タンブラーや魔法瓶使って見るとかなり違いがあるので、ぜひ使ってみてください。
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以上、理数専門塾サピオ講師の岡でした。